|03 Vacanza|夏はバカンスの季節。 ゴーストタウンのはずのミラノが!?
一年間バリバリ働いたご褒美に、バカンスは欠かせません。特にミラネーゼは外国が大好き。きれいな海に行きたいとなれば、イタリアにシシリアやサルディニアがあるのに、わざわざスペインかギリシャへ。その方がエキゾチックだと思っているんですね。
一般のサラリーマンの夏の有給休暇は4週間。連続で取っても複数回に分けてもいいんですが、8月は会社ごと休みにするところが多いですね。お店も閉めますから8月のミラノはゴーストタウンに。だけど、出かけない人もそれなりにいて、場所によっては普段より賑やかに見えたりするんです。オープンカフェやレストラン、バール、キオスクは夜中まで食べたり飲んだり、おしゃべりする人たちでいっぱい。センピョーネ公園のすぐそばにあるオープンビアーガーデンでは、アペリティーボをドゥオーモの夜景を眺めながら盛り上がる集団も。流行りの言い方で「“アペ”を飲みながら」は、夜のミラノの一面です。
ここ20年は、市の主催や協賛でイベントやコンサート、ショーがたくさん開かれていますし、オープンシネマもあります。「でも、海はないでしょ?」と思われるかもしれませんが、いえいえあるんです。「ミラノの海」と呼ばれているイドロスカーロが!ここは人工的な海ですが、カヌーの世界大会も行われるほど。私自身もやむを得ずミラノに残った経験がありますが、こんな感じで楽しい8月が過ごせました。8月のミラノもいいんです!
ミラノのシンボル「ガッレリア」は、8月のバカンス中も賑わっている
Luca Saccogna ルカ・サッコーニャ
ミラノ生まれ。日本映画に魅せられ、ミラノで日本語と日本文化を学んだのち1994年来日。大手イタリア語学校で講師を務めた後、東京、代々木にイタリア語学校CLUB ITALIANO設立。2016年にはミラノにEURASIA LANGUAGE ACADEMY語学学校を開校。留学時の住まいやインターンシップの斡旋・サポートも行う。クオルス・リストランテとは東京にいた頃、南青山の店にランチに行き、そこでカメリエーレ(給仕)をしていた同代表、高波利幸と意気投合したのが始まり。イタリアから呼んだピッツァ職人の通訳、さらに各店でイタリア語の出張レッスンを行うようになった。ミラノ在住の今も架け橋となっている。