2018.08.01| cibo 食材に誘われて

|cibo 05|上越市・田中さんの丸茄子

ずっしり重いナスはおいしさも深い
昨年の冬、訪れた時には、緑みずみずしいアスパラ菜が生えていたハウス。7月に訪れると、大きな緑の葉っぱの間に、つやつやのまん丸ナスが下がっていました。顔が映りそうなほどの光沢感。手渡されるとずっしり。「身がしっかり詰まっているからね」と田中義大さん。露地でも育てることのできる丸茄子ですが、田中さんは「傷つけないために」と、ハウスの中で栽培しています。3月にアスパラ菜を収穫したら、4月に丸茄子の苗を植え、虫除けと葉の剪定をていねいに行ないながら大きく育て、7月から収穫。夏の終わりまでが旬です。

油と相性がいいと言われているナス。普段の家での食べ方をうかがうと「厚めの輪切りにしたら、フライパンに多めの油をひき、ステーキを焼くようにじっくり焼きます。焼き上がったら、味噌伝楽やポン酢でいただきます」。焼くと固く詰まっていた身が、ほろりとやわらかくほどけて甘くなり、最高だと、少し日焼けした顔で教えてくれました。「写真を載せる時は、前より小さくして」と田中さん。剪定をしていたお父さんも「顔を出すのはだめだよ」。控えめな性格は父譲りでした。

 

冬の間、アスパラ菜を栽培しているハウス。夏は丸茄子がビッシリと並んでいる

上越市 田中義大さん

「顔はあんまり大きく載せないでね」と控えめに話すシャイな田中さん。春夏は丸茄子と田んぼ、農閑期の冬はアスパラ菜を栽培している

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