2019.05.01| 特集

「スクアドラ・クオルス」を巡る旅4|兄ジョバンニが営む実家の絶景ワイナリー

マルケ州サンセベリーノ「ファットリア コルモーネ デッラ マルカ」
受け継ぎ、伝える

「奇跡の井戸」の畑で、 「目の届く仕事が大事だよ」

「ちょっと畑に行ってみよう」と、ジョバンニは自ら経営するワイナリー Fattoria Colmone(ファットリア・コルモーネ)を案内してくれた。レストランから車で10分ほどクネクネ道を走って到着したのは絶景の中にある葡萄畑。

なだらかな丘陵の中にある、風が心地よいワイン畑。

ワイン畑の中ほどにはポツンと小さな小屋。中には井戸がある。誰からも「そんなところに水は出ない」と言われたが、お父さんの閃きで掘ったところ水が湧き出たことから「奇跡の井戸」と呼ばれている。

ぶどう畑のある丘の中腹には兄弟の実家。現在もご両親がここで暮らしている。

イタリアで一番小さい規模のDOC認定ワイン「I Terreni di Sanseverino(イ・テッレーニ・ディ・サンセヴェリーノ)」を製造している。現在このワインが作られているのはここだけ。イタリア唯一の生産者だ。

「この畑は風の通り道になっていて、ブドウの生育にぴったりなんだ」とジョバンニ。すると高波代表がぶどうの植わっていないスペースを見つけ、畑を広げないのかと尋ねたところ「無理して広げないんだ。品質が第一。コントロールできる範囲ってのがあるからね。目の届く範囲が大事だよ」。ジョバンニはさらに言う「1に仕事、2に仕事、3にバカンスかな」。なんとも働き者!

「ダ・ピエロ」と「クオルス」の縁

2016年のイタリア中部地震復興のためにクオルスがバーニャ・カバッロで催したチャリティーディナーに出席したジョバンニとの邂逅から始まった2つのレストランの交流。今年1月と2月にはクオルス・リストランテの横井シェフと五十嵐シェフがダ・ピエロで研修しました。

 

トラットリア・ペントラッチャ(上越店)横井穂高シェフ

 

トラットリア・デル・パチョッコーネ(銀座店)五十嵐康太シェフ

「2人は厨房ですぐに我々チームの一員になったよ。まるで前からそうだったかのような自然さで。日本人シェフの技術 はもちろん、協調性や謙虚さは今でもスタッフの印象に残っているよ。ブラビッシモ!」と弟ピエル・ルイージ。

6月にはダ・ピエロのシェフたちが来日、クオルス・リストランテのシェフとのコラボレーション特別ディナーを開催!研修に赴いた二人のシェフを中心に、イタリア本場のリストランテの味を再現します。
「リストランテ ダ・ピエロ1965のスペシャルディナー」

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