2019.05.01| 特集

「スクアドラ・クオルス」を巡る旅3|マルケの兄弟経営リストランテへ

マルケ州サンセベリーノ「リストランテ ダ・ピエロ」
チャリティーディナーでつながった縁。5月にワインが、6月にシェフが来日します

スクアドラクオルスを巡る旅、3日目はイタリア東部、アドリア海沿いのマルケ州サンセベリーノのレストラン「Da Piero(ダ・ピエロ)」へ。街の中心部に立つこのお店は、昔は紡績工場だったり革工房、サイダー工場だったという。

テラコッタの屋根が並ぶマルケ州サンセベリーノの街並み。

 

左から、兄のジョバンニ、弟のピエル・ルイージ、クオルス・リストランテ高波

迎えてくれたのは、穏やかな雰囲気のジョバンニ。「チャオ!元気だった?」続けて弟でレストランの経営者、サービス担当でもあるピエル・ルイージは「研修に来た2人は本当にブラボーだったよ」と。このひと月前までクオルス・シェフが、ここのレストラン厨房で研修をしていたのでした。
ワイナリー後継者の兄ジョバンニとレストラン経営を引き継いだ弟ピエル・ルイージ。ゆったりとした兄と機敏でシャープな印象の弟。「得意分野が違うのでいいんですよ」とチームワークは抜群。

この日、ランチのメインにオーダーしたのは「鴨肉の煮込みコルモーネの赤ワイン“CIACCO”風味」

ジョバンニオススメの特製「ビスタッチオ入りエスプレッソ」は濃厚な味わい。

レストランの創業は1965年に遡る。兄弟の父ピエロと母フェルナンダが故郷を離れ、働いていたミラノやピエモンテのテイストと、地元マルケの食文化を融合させた当時としては革新的なスタイルを確立、創業54年の今も引き継がれ、高い評価を得ている。

今ではピエル・ルイージの奥様マヌエラ(右)がシェフを務め、姑フェルナンダ(左)もパスタを打ちに週一で出勤。正に家族で切り盛りしている。

マルケは2016年8月のイタリア中部地震で大きな被害を受けた地域の一つ。震災当時ジョバンニはここサンセベリーノ市の副市長で、被災した人々のための仮設住宅造りに奔走した。「超スピードで完成させたよ。なんでも時間がかかるイタリアでは信じられないくらいさ」とジョバンニ。翌2017年、イタリア中部地震のためにクオルスシェフが催したチャリティー・ディナーから始まった2つのレストランの不思議な縁は今、様々な形の提携として実を結ぼうとしています。

「クオルスとダ・ピエロなら何か面白いことができそうだね」とジョバンニ。その言葉通り、この再会をきっかけに、6月に来日することが決定!ダ・ピエロのシェフとクオルス・リストランテのシェフとのコラボレーション特別ディナーが開催されます。「リストランテ ダ・ピエロ1965のスペシャルディナー」

本場のリストランテの味、サービスを再現するかつてない2夜に乞うご期待!

SHARE THIS ARTICLE

 記事一覧へもどる