Vol.8 すべては、人との出会いから
イタリアのミルクを使って東京でモッツァレラチーズを作り、イタリアでブドウを栽培してワインを造り、12年もかけて伝統的バルサミコを作る。イタリアで美味しいものを見つければ「お客さまにも食べてもらいたい」と輸入する。2012年、ローマ店を開業した。2016年、上越本店を新築した。イタリアの建築に憧れ、100年続くレストランのシンボルにと、コロッセオのような円形建築を建てた。
イタリアが大好きな人だったと、自分の生きざまを歴史に刻んでいきたいと思っている。夢中になれる仕事に出会えたのは、もちろん出会った人に恵まれたからでもある。
いつまでも、この大好きな仕事を通じて、お客さまの心を、イタリア食文化を通じて豊かにしたい。だから、東京青山でモッツァレラを作る毎日も幸せだ。きっとまた、素晴らしい人との出会いから、何かが始まる。それが楽しみでならない。もっともっと深く、イタリアと関わりたい。人と関わりたい。次の夢を叶えていきたい。
スクアドラ・クオルスとは? 良質なワインや食材、知識や技術、人材交流と教育を含め、 100年続くことを目標とするクオルスを支え、共に成長を考え、協力関係にある仲間たちです。
〈この記事は2019年8月1日発行「LaPassione! 8号」の内容を掲載しています〉
高波利幸 Toshiyuki Takanami
1968年、新潟県上越市生まれ。高校卒業後「服部栄養専門学校」に入学し、料理の勉強を開始する。在学中、ヨーロッパに研修でイタリアへ行き、イタリアの食と文化、そして人に大きく感銘を受ける。卒業後、イタリアレストランで修行を開始。7年間東京で暮らしたのち、新潟に帰郷。1993年4月、地元上越市にイタリアレストランをオープン。現在イタリア料理店3店舗、モッツアレラチーズ工房、クラフトビール醸造所を展開。その他飲食店コンサルティング、プロデュースも手掛ける。