2022.06.08| 情熱のイタリアコラム

No.22 お待たせ!人気のオリジナルワイン「Luciano x Takanami」、いよいよ仕込み開始!!

コロナ禍の影響で、しばらく直輸入が停滞していたクオルスのワイン達。先月のVinitaly(ヴィニタリー)をきっかけにいよいよ本格的に直輸入が再開されました。毎年恒例だったクオルスキャスト達による「スクアドラ・クオルス」のカンティーナ訪問が実現するのはもう少し先になりそうなので、再び高波社長のミッションを受け、今回はクオルス・オリジナルワイン「Luciano x Takanami(ルチァーノxタカナミ)」シリーズを手掛ける「Spinetta(スピネッタ)」を訪れました。

スピネッタは、エミリア・ロマーニア州のロマーニャ側、陶器で有名なFaenza(ファエンツァ)郊外の丘陵地に位置するワイナリー。約23ヘクタールの自社畑を所有していますが、その一角にはクオルス専用の“シャルドネ畑”と“トレッビアーノ畑”があります。ちなみに上の画像は、クオルスキャストが2017年にスピネッタを訪問した時のもので、「カリオカ」と呼ばれる荷台付きトラクターに乗って専用畑を見学している一コマ。このカリオカでブドウ畑を巡るミニツアーは、訪問客にも大人気のアクテビティです!

カンティーナに着いてまず目に飛び込んでくるのは、スピネッタのシンボルでありロゴにもなっている「クエルチャ(西洋ナラ)」の木。樹齢150年を超えるこの大木の堂々として生命力にあふれるその姿は、コロナ禍の間もここで働く人たちを勇気づけてくれる存在だったそうです。ちなみにイタリア語には「クエルチャのような人」という言い回しがありますが、それはまさに「たくましい人、強い人」を意味します。

訪れた日は5月とは思えぬ暑い陽気でしたが、前述のカリオカはクエルチャの木に守られているかのように、その日陰で涼しげに羽を休めています。せっかくなのでルチァーノにカリオカに乗ってポーズをとってもらいました。そして一言、「皆をまたこのカリオカに乗せて、ブドウ畑を一緒に“ドライブ”出来る日を楽しみに待っているよ!クオルスの専用畑で元気に育っているブドウ達も是非見てもらいたいしね」。

そんなスピネッタですくすくと育っているブドウ達。実はコロナ禍の時期を挟んで「BIO(オーガニック)栽培」に移行しており、来年の出荷分からはその認証マークを付けることが出来るようになっています。元より化学肥料をほとんど使用しないで栽培する「Lotta Integrata (ロッタ・インテグラータ)」という自然農法でブドウを作ってきたスピネッタ。この3年間は一切化学肥料を使わずに畑をケアし「BIO認証」を受けたそうですが、彼曰く「やっていることは昔から変わってないよ。今は“持続可能”という言葉がはやりだけど、昔からその理念はずっと持ち続けていたし、それを実行してきたからね」。

続いてカンティーナの中へ。「今年はこのバリック樽を使って“クオルス特別醸造”のシャルドネを仕込むよ!」と、ルチァーノ。そう、今回はクオルスでも根強い人気の「“Luciano x Takanami” シャルドネ」のオーダーを託されて来たのです。このシリーズのワインはシャルドネとトレッビアーノがありますが、それぞれクオルス専用に醸造をして仕上げるオリジナルワインで、作り手であるルチァーノの腕も試されます。

樽香が効いたシャルドネはファンの多いワインのひとつですが、時には個性が強くなり、合わせられるメニューの幅を狭くしてしまう場合もありますが、この特注ワインは樽香が醸し出す白ワインの長所を十分に残しつつも濃厚すぎず、様々なメニューに合わせやすいシャルドネというコンセプトで醸造されています。香りもコクもしっかりありますが後味もすっきりしており、繊細な味の日本のシーフード料理との相性もぴったりです。

そしてクオルス・リストランテでは、こんなメニューに合わせてみてください。まずアンティパストは芳醇な味わいが自慢の「パルマのお肉屋さんの前菜盛り合わせ」。プリモ・ピアットでは「ポルチーニ茸クリームソースのタリアテッレ」「手長海老トマトクリームソースのタリアテッレ」等、香り高いクリームソース系の手打ちパスタ。またセコンドは、なんと言っても新潟の漁港直送のシーフード。特に旬の真鱈料理は、グリルを始め煮込み系から白子を使ったものまで、その甘みと味わいが格段に深まります。クオルスならではの「Faenza(ファエンツァ) x Niigata(新潟)」の素晴らしいマリアージュを是非お楽しみください!

他にも「Luciano x Takanami」シリーズでは、そのオリジナルラベルにもご注目ください!この個性的なラベルは、世界的にもその名を知られるファエンツァ焼きの有名な職人工房「Bottega Vignoli(ボッテガ・ヴィニョーリ) 」が所有する陶器のデザインを採用しており、ボトルを眺めながらファエンツァの町の雰囲気に触れていただき、想いを馳せていただけたらという願いが込められています。

「クオルスが誇る新潟産のシーフード料理に合う、クオルスだけのワインをこのファエンツァで造って、そのハーモニーをお客様に堪能していただきたい」。そんな二人の思いから生まれ、それぞれの名前を冠した「Luciano x Takanami」は、まさに「Faenza x Niigata」のコラボレーションを体現するワインでもあるのです。このオリジナルワインを味わえるのはクオルス・リストランテだけ。未体験の方は是非一度お試しください!!

 

クオルス・イタリア駐在員/小関智子 Tomoko Koseki

クオルス・イタリア駐在員/小関智子 Tomoko Koseki

エミリア・ロマーニャ州在住。AIS(イタリアソムリエ協会)のソムリエの資格と公認添乗員ライセンスを持つ。現地で出会ったワイナリーとクオルスを繋いでいる。

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